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ペット・動物 / 更新 2026-10-24

ペット・動物は、主役を譲れるVTuberが強い

日本で飼われている犬と猫は合わせて約1,567万頭。動物の動画は国も言葉も選ばない。VTuberが「飼い主役」に回る見せ方と、企画の切り口10個、始め方、動物を守るための決まりごとまで。

なぜ空いているか

ペットフード協会の調査では、日本で飼われている犬は約682万頭、猫は約885万頭(2025年の推計)で、合わせて1,500万頭を超えます。飼っている人も、飼えないけれど好きな人も、とにかく多いジャンルです。

動物の動画には、言葉がいらないという強みもあります。寝ている猫、走る犬は、どの国の人が見ても分かります。

それでもVTuberが少ない理由は、だいたい次の3つです。

  • VTuberとペットを同時に映すのが難しい。アバターと実写の動物を1つの画面に置くと、ちぐはぐに見えるのではと心配されがちです。
  • 動物は台本どおりに動かない。決まった時間に配信する形と合わないと思われています。
  • 身バレが怖い。動物と一緒に部屋が写るからです。

ただ、この3つには答えがあります(「始め方と機材」で書きます)。動物が好きなVTuberは多いのに、それを配信の柱にしている人はまだ多くありません。このジャンルが混んでいないのは、需要がないからではなく、見せ方が決まっていないからです。

どんな人が見ているか

  • 飼いたいけど飼えない人。住まいや仕事の事情で飼えない人にとって、毎日会える動物は大事な存在です。
  • 飼い主仲間。「うちの子も同じことをする」と共感しに来ます。悩みや便利な道具の話も好まれます。
  • 疲れている人。動物の寝息や鳴き声は、作業用・寝る前の配信としてよく流されます。
  • 海外の人。言葉の壁がないので、日本語が分からなくても楽しめます。

VTuberがやる強みは、飼い主が「語り手」になれることです。動物そのものの動画はたくさんありますが、その子の性格や日々の出来事を語る人がいると、見る人は「その子のファン」になります。

見られやすい時間

動物がよく寝ている時間と、ごはんの時間が配信の時間になります。夜の寝る前の時間帯は「一緒に眠る」配信として流されやすく、動物の寝息と相性がいいです。動物の生活に配信を合わせる、という順番を守ると、無理なく続けられます。

VTuberがやるときの企画の切り口

  1. うちの子の寝顔を見守る配信。アバターは小さく、動物を大きく。BGMと小声の雑談だけで成り立ちます。
  2. ごはんの時間配信。毎日決まった時間なので、動物に合わせた枠が作れます。
  3. うちの子紹介。名前の由来、迎えた日、好きな物。初見の人向けに1本あると便利です。
  4. おもちゃ・グッズのレビュー。本当に遊ぶかどうか、が一番の見どころです。
  5. 飼い主の悩み相談。視聴者の「あるある」を集める枠。病気の相談は受けません(最後の章)。
  6. 動物の気持ちをアフレコ。映像に合わせて、VTuberが動物の声を当てます。VTuberならではの企画です。
  7. 保護動物の紹介に協力する。保護団体と組んで、里親を探している子を紹介します。
  8. 飼う前に知っておきたいこと。費用、時間、住まい。飼いたい人向けの実用的な話です。
  9. 動物園・水族館の話。自分の動物がいなくても、好きな動物について語る枠は作れます。
  10. ペットとゲーム。ゲーム配信の画面の隅に、寝ている動物を置くだけで、いつもの配信に色が付きます。

始め方と機材

主役は動物で、VTuberは「声の出演」と割り切ると、見せ方が決まります。

  • 画面の分け方。動物の映像を大きく、アバターは隅に小さく置きます。VTuberは「飼い主として隣にいる」形です。
  • 固定カメラを1台。動物がよくいる場所(ベッド、ケージ、窓辺)に、スマホやWebカメラを固定します。部屋の他の場所が写らない向きにします。
  • アーカイブを生かす。動物は思いどおりに動きません。録画しておいた面白い場面を、あとで短い動画にまとめる方が向いている場合もあります。
  • 音を拾いすぎない。鳴き声は魅力ですが、大きな音で視聴者が驚かないよう、音量の上限を決めておきます。

動物がいないVTuberでも、動物園・水族館・野生動物の話をする「語り手」として始められます。

最初の4週間の進め方

  • 1週目:「うちの子紹介」を1本作ります。名前、年齢、性格、好きな物。初めて来た人が最初に見る入り口になります。
  • 2週目:ごはんか寝ている時間に、30分の見守り配信を2〜3回。VTuberは小声で話すだけにします。
  • 3週目:録画から面白い場面を選び、アフレコを付けた短い動画を作ります。
  • 4週目:視聴者の「うちの子」の話を聞く雑談枠を作ります。飼い主同士がつながると、配信が集まる場所になります。

伸びてきたら

その子の「定番の動き」に名前を付けると、ファンの合言葉になります。保護団体との協力企画は、続けてきた信頼があってこそ生きるので、軌道に乗ってから相談するのがおすすめです。

気をつけること

このジャンルで一番大事なのは動物を守ることです。

  • 配信のために動物にストレスをかけない。長時間の照明、大きな音、無理な撮影は避けます。動物が嫌がったら、その日はやめます。
  • 病気やけがの相談には答えない。「心配なときは動物病院へ」と決まり文句を用意しておきます。人の薬を勧める、食べてはいけない物を与えるなどは、冗談でもしません。
  • 動物で商売をするなら法律を確かめる。動物を販売する、預かる、貸し出して撮影させるといった仕事には、動物愛護管理法で登録が必要なものがあります。自分の子を配信するだけなら当てはまりませんが、仕事にするときは環境省の案内を確認します。
  • 他人の動物の動画を無断で使わない。「かわいい動画まとめ」は撮った人の権利を侵します。紹介するなら許可をもらいます。
  • 案件は「PR」と分かるように。ペットフードやグッズの提供を受けたら、最初に「PR」「提供」と伝えます。2023年10月から、広告であることを隠した宣伝は景品表示法の規制対象です。
  • 身バレに注意。窓の外の景色、動物病院の診察券、首輪の名札に住所が入っていないかを確かめます。

ペット配信は、VTuberが一歩引くほど伸びる珍しいジャンルです。主役を譲れる人ほど、長く愛されます。

出典

  1. 一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」(2025年)を報じた Petfood Industry の記事(2026年2月)
  2. 環境省「動物愛護管理法」
  3. 環境省「第一種動物取扱業者の規制」
  4. 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」

※この記事には、YouTubeから集めた視聴数やVTuber数は載せていません。数字は上の公的な統計・調査によるものです。