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料理・手元 / 更新 2026-10-24

料理・手元は、VTuberがいちばん始めやすい

趣味で料理やお菓子作りをする人は5人に1人。キッチンと手元カメラ1台で始められ、毎日の習慣にもなる。企画の切り口10個、身バレしない撮り方、火と衛生と案件の注意点まで。

なぜ空いているか

総務省の社会生活基本調査では、1年間に「趣味としての料理・菓子作り」をした人は10歳以上の19.0%(2021年)で、5人に1人です。5年前の17.8%から増えていて、趣味の中でも伸びているものの1つです。毎日の食事作りを入れれば、料理をする人はもっと多くなります。

料理の動画は昔からある大きなジャンルです。ただし、その多くはレシピを手早く見せる短い動画か、料理人や家庭の人の実写です。VTuberが「料理をしながら一緒に過ごす」形の配信は、まだ少ないのが今の状態です。

VOID SCOPEが最初に選んだ5つのうち、料理はVTuberがすでに比較的いるジャンルです。それでも取り上げたのは、始めるハードルが一番低く、ほかのジャンルにもつなげやすいからです。

VTuberが少ない理由は、だいたい次の3つです。

  • キッチンで配信する準備が面倒。パソコンとマイクを台所に持ち込むのは手間に見えます。
  • 身バレが怖い。台所は生活が一番写る場所です。
  • 料理が下手だから。でも、このジャンルでは下手なことが強みになります。

どんな人が見ているか

  • 自炊を始めたい人。一人暮らしを始めた学生や新社会人は、簡単に作れる物を探しています。
  • 作らないけど見たい人。料理ができていく様子と音は、見ているだけで楽しめます。寝る前や作業中に流す人もいます。
  • 同じ時間に料理する人。夕方の配信は視聴者も一緒に台所に立つ時間です。
  • 海外の人。日本の家庭料理、お弁当、コンビニの材料のアレンジは、海外でも人気の題材です。

VTuberの強みは料理の上手さより「一緒にいる時間」を出せることです。焦げた、こぼした、味が薄い。失敗するたびに、コメントが一番盛り上がります。

見られやすい時間

夕方の17時から20時は視聴者も台所に立つ時間です。「一緒に作る」配信は、この時間帯がいちばん合います。朝のお弁当枠は短く、夜のお菓子作りは長く。時間帯ごとに、枠の長さと作る物を変えるのがコツです。

VTuberがやるときの企画の切り口

  1. 夕ごはんを一緒に作る配信。毎日同じ時間に。作る物は簡単で大丈夫です。
  2. お弁当を作る朝の配信。朝の短い枠は通勤・通学前の視聴者に向いています。
  3. リスナーの冷蔵庫の残り物で1品。コメントで材料を決めます。
  4. ゲームやアニメの料理を再現する。ファンが多い作品ほど、検索からも見つけてもらえます。
  5. コンビニ・スーパーの材料だけで作る。誰でも真似できる形です。
  6. お菓子作りの耐久。パン、ケーキ、チョコ。待ち時間は雑談の時間になります。
  7. 料理が苦手なVTuberが学ぶ。包丁の持ち方から始める成長の記録は、続けて見たくなる企画です。
  8. 地元の料理を紹介する。出身地の料理はそのまま自分らしさになります。
  9. 作業音だけの配信。切る、焼く、煮る音を大事にした、静かな枠。
  10. 食べるだけの配信と組み合わせる。作った料理を、別の枠で食べながら雑談します。

始め方と機材

手元を真上から撮るカメラ1台で始められます。

  • スマホを真上に固定する。アームを使って、まな板とコンロの上から撮ります。顔や部屋、窓が写りにくい角度です。
  • アバターは画面の隅に。主役は手元。VTuberは隣で話している人です。
  • マイクは油と水から離す。首から下げるマイクや、少し離れた場所に置くマイクにします。換気扇の音も意外と大きいので、配信前に音を確かめます。
  • 配信用のパソコンは台所に持ち込まなくてもいい。スマホの配信アプリだけでも始められます。慣れてから、手元カメラの映像をいつもの配信ソフトに送る形にします。

最初は火を使わない料理や1品15分で作れる物から始めます。慣れてきたら、長い枠やお菓子作りに広げます。

最初の4週間の進め方

  • 1週目:火を使わない1品を、手元カメラ1台で作ります。映り方と音を確かめる回です。
  • 2週目:夕方の枠を2回。作る物は前日に告知し、視聴者が一緒に作れるようにします。
  • 3週目:コメントで材料を決める企画を1回入れます。
  • 4週目:1か月で作った物を振り返り、一番人気だった料理をもう一度作ります。

伸びてきたら

1品を1分前後の短い動画にまとめ、料理名をタイトルに入れます。短い動画は、検索から来た人が長い配信の常連になる入り口です。ゲームやアニメの料理の再現は、作品名で探す人にも届くので、伸びてきた頃の大きな企画に向いています。

気をつけること

  • 火と刃物の段取りを決める。コメントを読むときは火を弱める、包丁を置く、と決めておきます。油を使う料理は、慣れるまで配信でやらない方が安全です。
  • 衛生面を見せる。手を洗う、生肉を切ったまな板を分けるなど、見ている人は意外と気にしています。
  • 作った料理を人にあげる・売るなら別の話。配信で作るのは自分で食べる分まで。料理を販売するには、食品衛生法の営業許可などが必要になります。
  • 「やせる」「健康になる」と言い切らない。食べ物の効果を大げさに言うのは、健康増進法の誇大表示にあたるおそれがあります。特に食品の案件のときは注意します。
  • 案件は「PR」と分かるように。調味料や家電の提供を受けたら、最初に「PR」「提供」と伝えます。2023年10月から、広告であることを隠した宣伝は景品表示法の規制対象です。
  • 身バレに注意。窓の外、冷蔵庫に貼ったプリント、宅配の箱、食材のレシートに店の名前や住所が写っていないかを確かめます。

料理は毎日やることを配信にできるジャンルです。新しい準備を増やさず、いつもの生活の中に配信の時間が生まれます。

出典

  1. 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活行動に関する結果 結果の概要」(表4-3)
  2. 消費者庁「健康増進法(誇大表示の禁止)」
  3. 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」

※この記事には、YouTubeから集めた視聴数やVTuber数は載せていません。数字は上の公的な統計・調査によるものです。