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DIY・工作 / 更新 2026-10-24

DIY・工作は、手元だけで勝負できる

日曜大工をする人は9人に1人。しかも検索の上位は英語で、海外にも見る人がいる。顔を出さない配信と相性がいい理由、企画の切り口10個、機材、ケガと法律で気をつけることまで。

なぜ空いているか

DIYは趣味として思ったより広く根づいています。総務省の社会生活基本調査では、1年間に「日曜大工」をした人は10歳以上の11.0%(2021年)で、およそ9人に1人です。5年前(10.9%)からほぼ横ばいで、流行りではなく、ずっといる人たちだと分かります。

見る側も日本だけではありません。VOID SCOPEの初期調査では、このジャンルの検索キーワードの上位に英語が多く並びました。日本の100円ショップの材料、狭い部屋に合わせた収納、木の組み方。海外から見ても「日本らしい」題材がそろっています。

それでもVTuberが少ない理由は、だいたい次の3つです。

  • 作業中は話せないと思われている。実際は、手を動かしながらの雑談こそ長く見られる形です。
  • カメラが2台いると思われている。アバターと手元の両方を映すのは面倒に見えます。次の章で見るとおり、手元1台で始められます。
  • VTuberの世界観と、のこぎりや工具が合わないと思われている。ここは逆に、意外さが武器になります。

どんな人が見ているか

  • 自分でも作りたい人。作り方を知りたいので、手順が見える配信を最後まで見ます。
  • 作る気はないけど、見ていたい人。少しずつ形になっていく様子は、それだけで見ていて飽きません。作業用のBGM代わりに流す人もいます。
  • 海外の人。日本の住まいや道具そのものに興味があります。言葉が分からなくても、手元は伝わります。
  • ゲーム好き。クラフト系のゲームが好きな人は、現実の工作にも近い楽しさを感じます。

VTuberがやると、「作り方の動画」ではなく「作っている人と過ごす時間」になります。完成品より、途中の失敗や相談の方が盛り上がるジャンルです。

見られやすい時間

DIYは、週末の昼から夕方がいちばん合います。視聴者も自分の作業をしている時間なので、「一緒に作業する」配信として流してもらいやすいからです。平日は夜に30分だけ「今日の進み具合」を見せる短い枠を置くと、週末の長い枠につながります。

VTuberがやるときの企画の切り口

  1. 100円ショップの材料だけで○○を作る。予算の縛りがあると、見る人も真似しやすくなります。
  2. 配信部屋を自分で作る。机、モニター台、ケーブル収納。VTuberの視聴者が一番興味のある部屋です。
  3. リスナーの部屋の悩みを1つ解決する。相談をもらって、設計から一緒に考えます。
  4. ゲームに出てくる物を現実で作る。剣、盾、宝箱。権利には気をつけます(最後の章)。
  5. 1日1工程の連続配信。1つの作品を1週間かけて作り、毎日少しずつ進めます。
  6. 失敗作の供養。うまくいかなかった物を見せて、なぜ失敗したか話す枠。
  7. 初めての工具を使ってみる。電動ドリル、トリマー、はんだごて。初心者目線の驚きがそのまま企画になります。
  8. ミニチュア・模型作り。机の上で完結し、手元の映像映えもいいです。
  9. リメイク・修理。古い家具を塗り直す、壊れた物を直す。前と後の差が分かりやすいです。
  10. 英語のタイトルと字幕を付ける。海外の人にも見つけてもらえます。道具の名前だけでも英語で出すと効果があります。

始め方と機材

手元を映すカメラ1台で始められます。アバターは画面の隅に小さく置き、主役は手元にします。

  • 真上から撮る。アームやスタンドで机の真上にスマホかWebカメラを固定します。部屋や顔が写りこみにくい角度です。
  • 照明を1つ足す。手元が暗いと、細かい作業が見えません。影が出にくいよう、カメラの横から当てます。
  • マイクは作業音を拾いすぎないものに。のこぎりやドリルの音は大きいので、声が埋もれないように配信ソフトで音量を調整します。

最初は机の上で終わる小さな物から作ります。木工より、紙・粘土・プラ板・100円ショップの材料の方が音も散らかりも少なく、配信に向いています。

最初の4週間の進め方

  • 1週目:机の上で終わる小さな物を1つ作ります。材料は100円ショップで、予算も画面に出します。
  • 2週目:同じ物をもう一度作り、1週目と並べて見せます。上達が目に見えると、次も見たくなります。
  • 3週目:コメントで次に作る物を決めてもらいます。視聴者が「自分が決めた作品」として見に来ます。
  • 4週目:できた物を配信部屋で実際に使う様子を見せます。作って終わりにしないことが、このジャンルの続け方です。

伸びてきたら

完成までを3〜5分にまとめた動画を作ると、検索から来た人が長い配信へ移ってきます。英語のタイトルを付けた動画も出すと、海外の人にも見つけてもらえます。工具を増やすのは、作りたい物がはっきりしてからで十分です。

気をつけること

  • ケガをしない段取りを先に決める。刃物と電動工具は、コメントを読むときは手を止める、と決めておきます。保護メガネや手袋も、見せることで視聴者への手本になります。
  • 電気の配線工事は自分でやらない。コンセントの増設や壁の中の配線は、電気工事士の資格がないとできない作業です。「やってみた」をするのは、プラグにつなぐ既製品の範囲までにします。
  • キャラクター物は「作って楽しむ」まで。好きなゲームの道具を自分で作るのは楽しい企画ですが、作った物を売る、型紙を配るとなると権利の問題が出てきます。
  • 案件は「PR」と分かるように。工具や材料を提供してもらったときは、最初に「PR」「提供」と言い、概要欄にも書きます。2023年10月から、広告であることを隠した宣伝は景品表示法の規制対象です。
  • 身バレに注意。窓の外、郵便物、宅配の伝票。手元の映像には意外と個人の情報が写ります。配信前に机の上を片づけます。

DIYは、うまくなる過程そのものが配信になるジャンルです。最初の作品が下手なほど、あとで見返す楽しみが増えます。

出典

  1. 総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 生活行動に関する結果 結果の概要」(表4-3)
  2. 経済産業省「電気工事の安全」
  3. 消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」

※この記事には、YouTubeから集めた視聴数やVTuber数は載せていません。数字は上の公的な統計・調査によるものです。